私はもちろん日本皮膚科学会の会員ですし、何なら日本アレルギー学会の会員でもあります。学術大会もしっかり参加していますし、専門家中の専門家。それでも我が子のこととなると別! 普段の冷静な判断と豊富な知識は、身内では十分には発揮されません…。
今までのエピソードを端的にまとめますと、1歳7か月時点の娘ちゃんが、こども園の給食で初めてアジを食べて蕁麻疹、家で試しにアジを少し食べたら蕁麻疹と咳が出現。1歳8か月時に大学病院小児科のアレルギー専門医を受診し、プリックテストと採血をし、広範囲の魚アレルギーと診断。1歳9か月から少しずつ魚を食べ慣らしているところです。
具体的なエピソードについては、過去の記事を参照ください。記事が増えてきましたね…。
アジで蕁麻疹が出た!自宅でチャレンジテストをした話
1歳児の蕁麻疹はアナフィラキシーかどうか判断が難しい
1歳児がアジで蕁麻疹!園での除去食と専門医の受診予約に至るまで
1歳8カ月で魚アレルギーと診断された話|プリックテスト
1歳8カ月で魚アレルギー|RAST採血結果
魚アレルギー|まずツナ缶(まぐろ)1g以内から
魚アレルギー|ツナ缶(まぐろ)~3gまで完了
魚アレルギーの1歳児|ツナのおやきでの戦いの記録
魚アレルギー:食物負荷試験の付き添い入院(前編)
それでは、母と2歳1か月の娘ちゃんの入院当日の流れについてご紹介します。
1.入院センターにて
当日朝8時30分に入院センターに来るように指示されていました。ベビーカーに娘ちゃんを乗せて、ベビーカーの下にボストンバッグと焼いたサバの入った保冷バッグを入れて、私は肩掛け鞄をひっかけて、旦那と3人で出発しました。車がないので、病院までは電車で10分の距離ですが、通勤ラッシュの時間帯に”ベビーカー+入院の荷物”だったので、少し肩身が狭い思いでした。(通勤ラッシュで電車に小さい子が乗っている場合は、今回のようにやむを得ない理由があるんだなと実感しました。)
入院センターで番号札をとって待っていると8時半に呼ばれて、持参した書類の確認があり、ほどなくして病棟から看護師さんが迎えに来てくれました。荷物を一部持っていただいたので助かりました。コロナ禍のため、小児科病棟の入り口で、旦那とはお別れでした。せめて入院部屋に荷物をセッティングするまでは旦那も入ってこれると思いこんでいたので、若干焦りました。荷物は看護師さんが持っていたので何とかなりましたが…。
しばらく病棟のデイルーム(オープンスペース)で待機していると、担当看護師さんがやってきて、病棟の簡単な説明をしてくださいました。そして9時前にはいわゆる小児ICUの一画に設けられたスペースに案内され、食物負荷試験開始となりました。
2.食物負荷試験
持参した焼いたサバを担当医にお渡しして、娘ちゃんは酸素モニターを指に装着、聴診・血圧測定・皮膚の診察(蕁麻疹や湿疹がないか)をしました。問題ないことを確認して、1回目サバ1gを摂取。食わず嫌いの娘ちゃんが食べてくれるか心配でしたが、”おやつだよ~”っと言ってあげると、”パクッ”と食べました。他人の前だと頑張って食べてくれるんだなと複雑な気分に…。
そこから30分、たまに担当医が来て大丈夫か確認、血圧測定をして問題なければ2回目サバ2gを摂取。3回目サバ4g(おやき)を摂取、4回目サバ8g(おやき)を摂取。これで終了でした。9時半頃から始めても、11時半まではICUで過ごしました。その後は、2人部屋が空いたということで、そちらに移動してあと30分~1時間ほど経過観察をして、問題なければ昼ごはんです。
娘ちゃんにとっては、血圧測定が痛くて嫌だったようです。2回目のサバ摂取後までは我慢していたようですが、3回目以降は泣いて拒否、無理にやってもうまく測定できず。4回目に関しては大泣きして、外来主治医から、”もう測定しなくてもいいよ”というお言葉を引き出しました(笑)。泣いているんだから血圧低いわけないから測定する意味もないんですよね。ま、ルールだからそれでも無理して測定しようとする看護師さんの気持ちもわかるんですけど…。冬だからトレーナーを着せていたのも一因でした。分厚い服の上からの血圧測定はうまくできないんですよね。室内とはいえシャツ1枚では寒いだろうし…。薄手の長袖Tシャツを着せていけばよかったかなと反省しました。
3. 昼ごはん~晩ごはん
昼ごはんOKと言われ、配膳されたので2人部屋で食べました。娘ちゃんは”ごはんっ!”と目を輝かせていました。なんと配膳されたのは娘ちゃんの分だけで、私の分は昼ごはんには間に合わないとのことでありませんでした(涙)。図々しく朝一番に”私の昼ごはんも!”って看護師さんに言えばよかったのかな? 次は言ってみます。
娘ちゃんはいつも使っているエプロン・スプーン・フォーク・コップを持参していたので、スムーズに食べることが出来ました。ただ、机の高さを合わせるのに苦労しました。娘ちゃんをベッドに座らせてみたり、パイプ椅子に座らせてみたり、試行錯誤。結局はパイプ椅子に座って食べてもらいました。
お茶と水は病棟にサーバーがあるので、コップに入れて部屋で飲みました。サーバーまで行くだけでも娘ちゃんは”だっこー”となっていました。
15時半~16時頃におやつが出されました。これも娘ちゃんの分だけです。娘ちゃんの口に近づけても頑としていらないようだったので、私がいただくことが出来ました! 18時半頃には晩ごはんです。
4. ~翌朝、退院
晩ごはん後はプレイルームで少し遊んだり、デイルームのソファでくつろいだり、歯を磨いたりして過ごしました。寝るのが大変で、狭いベッドの檻の中で私と娘ちゃんが寝ます。身長160㎝の私は一応足を伸ばして寝れましたが、腕を横に伸ばして大の字に寝ることはかなわず。片腕だけのばして、娘ちゃんを抱え込むような格好で寝ました。21時消灯でしたが、21時半頃に娘ちゃん就寝、私も変わったことをして疲れていたのか、ほどなくして意識を失いました。
翌朝は8時に朝ごはん! 朝は各々の部屋からママたちが出てきて、身支度を整えていました。私の部屋は2人部屋で、途中から私たち親子のみとなったので、実質個室でした。これは結構助かっていて、身支度(洗顔や歯磨きなど)を娘ちゃんの近くでできて安心でした。
5.まとめ
まずは、サバを合計15g食べれたのが収穫でした!娘ちゃんの暇つぶし道具をなにか持っていた方が良いのか不安でしたが、1泊入院だったので、院内を探検するだけで結構娘ちゃんは楽しんでくれました。ヒップシート必須でした。絵本やおもちゃはプレイルームに置いてあったので、持参するおもちゃ類はお気に入りの1つか2つあれば十分かなと思います。
また、次の食物負荷試験入院の予約をしましたので、今回の反省をもとに、より過ごしやすい1泊入院を目指していきます。
なにか皆様のお役に立てる情報であれば幸いです。
皮膚科Dr!ちびでした。
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