私はもちろん日本皮膚科学会の会員ですし、何なら日本アレルギー学会の会員でもあります。学術大会もしっかり参加していますし、専門家中の専門家。それでも我が子のこととなると別! 普段の冷静な判断と豊富な知識は、身内では十分には発揮されません…。
今までのエピソードを端的にまとめますと、1歳7か月時点の娘ちゃんが、こども園の給食で初めてアジを食べて蕁麻疹、家で試しにアジを少し食べたら蕁麻疹と咳が出現。1歳8か月時に大学病院小児科のアレルギー専門医を受診し、プリックテストと採血をし、広範囲の魚アレルギーと診断。1歳9か月からまぐろを少しずつ食べ慣らしているところです。
具体的なエピソードについては、過去の記事を参照ください。記事が増えてきましたね…。
アジで蕁麻疹が出た!自宅でチャレンジテストをした話
1歳児の蕁麻疹はアナフィラキシーかどうか判断が難しい
1歳児がアジで蕁麻疹!園での除去食と専門医の受診予約に至るまで
1歳8カ月で魚アレルギーと診断された話|プリックテスト
1歳8カ月で魚アレルギー|RAST採血結果
魚アレルギー|まずツナ缶(まぐろ)1g以内から
魚アレルギー|ツナ缶(まぐろ)~3gまで完了
現在は、ツナ缶を娘ちゃんに与える量を少しずつ増やしていく作業になりますが、食わず嫌いの娘ちゃんはそのままでは食べてくれません。娘ちゃんとの戦いの記録です。
1.ツナ缶の水煮って結局何グラム?
ツナ缶の一般的な容量は70gで、缶に記載されています。これは中の水分も含めた容量であり、実際のツナの量は50g程度とされています。どれくらい水気を絞るのかによって量は変わってきます。今まで3g台まで食べさせていましたが、実際はもっと少なかったのかもしれません。
いずれにせよ、ごく少量でアレルギー症状が出ないことが分かってきたので、結構大胆に量を増やしていくことにしました。医者としての自己判断ですので、皆さんは主治医の指示に従ってくださいね。
2.ツナと卵とご飯を混ぜてみた
娘ちゃんの食わず嫌いは手ごわく、ごはんに混ぜてもダメ、カレーに混ぜてもダメ(カレーも食べなくなった)。そこでネットサーフィンをして、”おやきにすればよいのでは?”と今さらながらに考えました。ネット上のレシピを参考に、以下のように作ってみました。
卵1個をボウルに入れて、かき混ぜてます。そこに、ツナ缶(水煮)1缶を汁ごと全て放り込みます。少し混ぜます。ここに、レトルトごはん1個(200g)をレンチンしたものを放り込み、しっかり混ぜます。味付けとして、市販のうどんだしを少し入れました。
これをそのまま少し油をいれたフライパンに流し込み、焦げ目が出来始めたら、フライパン返しで、分け目を入れて、少しずつひっくり返して両面を焼きます。
思いのほかひっくり返すのが難しく、サイズはバラバラですが、なんとか完成。味はだしが染みて美味しかったです。お好み焼き的な感じですね。”僕、これやったら食べるよー普通に美味しい!”と、旦那にも好評でした。
娘ちゃんは、ものすごく警戒していましたが、ご飯粒が見えたことから、”ご飯だよー娘ちゃんの大好きな米粒が入ってるよー”と誘導すると、パクっと食べてくれました。数かけら食べてくれましたが、結局何グラムツナを摂取したのかは分からずじまい。残りを冷凍して後日解凍して食べてみましたが、それほど美味しくありませんでした。その場で食べるには少しごはんの量が多すぎたかなと反省。
2回目はレトルトご飯の量を150g程度にしてリベンジしてみました。作る最中に水気が多かったのか、フライパン上でなかなか固まってくれないトラブルが…。そして、焦げすぎてひっくり返せないトラブルも…。これも味は美味しいのですが、形が不揃いになってしまいました(私が下手だからか…汗)。また、うまくツナとご飯が混ざってくれなくて、食べているうちにツナがぽろぽろ落ちて、娘ちゃんは米の部分だけ食べているような感じになってしまいました。
旦那が”これ全部食べさせても大丈夫なの??”と心配そうに聞いてきましたが、”もうツナは大丈夫だと思うから全部食べていいよ!”と答えてしまうくらい、ツナを摂取させることに自信が出てきました。
3.ツナとハイハインを混ぜてみた
2の方法は、少量作るのが難しいんですよね。卵半分とかにすると、じゃぁ、残りの半分をどうするのか? 卵かけご飯?? 中途半端な卵の半分を消費するために、もう1品作る??(料理に時間を取りたくないんです!!)
というわけで、またネットで情報をあさっていると、小麦アレルギーの子のために、”ハイハイン”を代用しているレシピを見つけました。ハイハインは確かに米粉がメインの生後7か月~と記載されている、赤ちゃんのおやつですよね。我が家にも、娘ちゃんが食べなくなって久しい、賞味期限切れのハイハインの大袋がまるまる1袋以上余っていたので、処理方法に苦慮していたところでした。
まず、ツナ缶(水煮)1個の中身を出して水気を切ります。私はボウルにキッチンペーパーを何枚か敷いて、その上にツナ缶の中身を全て出し、そのキッチンペーパー(coopの安いやつ)でギューっと絞る方法でやりました。結構ぱさぱさのツナだけを回収することができます。これをキッチンバサミでできるだけ細かくチョキチョキ切り刻みました。ツナのかけらが大きいと、おやきにした際になじみにくいのです。
ハイハインの小袋3個(合計6枚)分を袋の上から粉々にして、ツナの上にまぶしました。水を大匙2杯入れてレンジで600W20秒ほど温めました。いい具合にハイハインがしんなりしてきて、混ぜやすくなりました。ここに麺つゆ大匙1杯を入れて混ぜて味付けとしました。
これを大匙1杯ずつ、フライパンに入れるとちょうど5個分(約80kcal)となりました。両面焦げ目ができる程度にしっかり焼いて完成です。20分くらいでできました。もちもちしていて食感も良く、ツナもいい具合に混ざっていました。娘ちゃんは、特に躊躇することなく、なんと普通に食べていました! ”あなたの食わず嫌いはどこに行ったの??”というくらいに(笑)。4個分食べてくれたので、40gくらい摂取したと思われます。特に蕁麻疹など生じることなく無事に食べ終えることが出来ました。
4.まとめ
世の親たちはこうやって、子どものために試行錯誤を繰り返しているのかと思うと、本当に頭が下がります。この方法を応用すれば、今後いろんな魚を少しずつ食べさせる時にも使えるかなと思いました。余ったハイハインの消費にもなりますし、一石二鳥です。
魚とご飯は炊き込みご飯にするくらいですので、相性がいいはず。でもやっぱり手間なので、そのうち普通に食べれるようになってほしものです。
何か皆様のお役に立てる情報であれば幸いです。
皮膚科Dr!ちびでした。
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